採用情報

先輩職員からのメッセージ(国立演芸場部演芸課 S・K)

採用年月 平成31年4月
出身学部 法政経学部 法政経学科
所属部署 国立演芸場部演芸課
簡単な業務内容紹介 国立演芸場での主催公演の企画・制作

質問

入職を決めた理由を教えてください。

答え

 父親が趣味で尺八を吹いており、私もその背中を見ながら5歳から尺八を始めました。尺八は構造が単純なだけに鳴らすのが難しい楽器ですが、しっかりした音が出せるようになると吹き手の個性が色濃く表現できます。その面白さに魅せられ、私は師範のもとで本格的に習い、大学では和楽器サークルに加入しました。箏・三味線・尺八での合奏を三曲というのですが、同じ年代の仲間で奏でる三曲はとても楽しかったですね。
 私が学んでいた法政経学科は公務員志望者が多く、就活の時期には私自身も国家公務員と地方公務員の試験対策に取り組んでいました。しかし三曲の楽しさを忘れることができず、公務員試験対策のかたわら、伝統芸能に携われるところを就活サイトでチェックし始めました。日本芸術文化振興会に出会ったのは、まさにそんな時でした。振興会では公演を提供するという立場から三曲に関わって仕事ができると思ったことが、応募の決め手になりました。

質問

現在の仕事内容を教えてください。

答え

 国立演芸場の主催公演は、毎月10日間連続で行う定席公演2回と、企画公演2~3回の2種類で年間のスケジュールが組まれています。私の所属する演芸課企画制作係では、主催公演の企画と出演交渉による番組の制作、公演当日の立ち合いなどを中心に業務を行っています。
 企画した公演の出演交渉にあたっては、こちらの依頼内容を明確に伝え、相手からの要望にも誠実に対応し、しっかりと信頼関係を築いておくことが大切になります。そのためにも、公演が終了して楽屋へお礼に伺う際には、できる限り出演者の皆さんとコミュニケーションを図るよう心がけています。公演の準備には、書類の作成や送付といった事務的な作業も含まれますので、これらを正確かつ滞りなく進めることも公演当日を迎えるためには欠かせません。
 私は、入職当初はあまり落語に関する知識が無かったものの、伝統芸能という視点に立つと長年取り組んできた尺八と相通じるものがあることや、上司や先輩方の指導のおかげもあり、楽しみながら業務に向き合えています。そして、準備をしてきた公演が無事に終わったときには大きなやりがいを感じます。

質問

今後の目標を教えてください。

答え

 国立演芸場では落語のみならず、講談や浪曲といった様々なジャンルの大衆芸能を上演しており、それぞれの芸能について覚えるべきことが多くあります。例えば落語では、何百もの噺があるだけでなく、同じ噺でも演者によって演題が違うこともあります。公演の準備を円滑に行い、出演者との信頼関係を築くために、出来るだけたくさんの知識を身につけることが目標のひとつです。
 同時に、日本芸術文化振興会で行っている業務をより深く知り、理解することも大切だと思います。公演の企画から本番までの間に多くの部署との関わりがあり、日々業務をするなかで「こんな関わりがあるのか」と驚くこともあります。公演の準備を確実に進めるためにも、他部署の業務に対する理解を深め、連携を強めていきたいです。また、日本芸術文化振興会では数年ごとに配置転換があり、私も今後いろいろな業務を経験することになると思います。そうした意味でも、法人の多岐にわたる業務について興味を持ち、アンテナを張っていたいと思います。
 そして、いつかは私が日本芸術文化振興会に入職するきっかけとなった尺八について、何らかの形で業務として関わることができたら嬉しいです。