50周年記念公演ニュース

2016年8月19日

「日本の太鼓」作調者インタビュー
藤舎呂英さんに聞く、国立劇場開場50周年を寿ぐ新作
『鶴の寿』の聞きどころ

 

 今年、開場50周年を迎える国立劇場では、秋より記念公演を開催し、大きな節目を華やかに飾ります。そのラインアップには昭和52年に第1回の公演が行われ、今回で35回目を迎える「日本の太鼓」も名を連ねています。
 「日本の太鼓」は、その音の迫力や体に伝わる響きなどの太鼓の魅力を全国各地の民俗芸能や創作太鼓など、選りすぐりの太鼓芸能を通じて紹介してきた公演です。50周年の節目となる今回はプロ太鼓奏者の林英哲、邦楽囃子方として顕著な活躍を見せる藤舎呂英のほか、2日間で民俗芸能6団体の太鼓をご覧いただきます。
 今回は、公演の幕開きで50周年を寿ぐための新作『鶴の寿』を作調・初演していただく藤舎呂英さんにお話を伺います。
 

藤舎呂英(とうしゃろえい)
東京藝術大学卒業。幼少より祖父・望月太津市郎、父・藤舎呂浩に師事。後に宗家藤舎せい子、六世家元・藤舎呂船に師事。邦楽囃子方としてはもちろん、鼓のソロ演奏や様々な洋楽器との共演、そして創作など多岐にわたり活躍している。



――本日はどうぞよろしくお願いします。今回は、普段ご出演いただいている舞踊や邦楽公演ではなく、太鼓がテーマの公演に出演するお気持ちはいかがですか。


呂英) 私、個人としても初めての事ですが、邦楽囃子方として出演させていただきます事、心より嬉しく思っております。

――どうもありがとうございます。それでは最初に、邦楽囃子の魅力を教えてください。


呂英)

いろんな音が出せるんです!仏具なども通常の楽器として使用しており、音の出るものすべてが楽器になる可能性があると考えております!
演奏のスタイルとしては歌舞伎、日本舞踊、能楽等に使われる手組(フレーズ)、すべてを活用することで様々な空間を創ることが可能です。
また、無音・・・「音のないところにも音がある」空間。言葉では表現が難しいですが、こちらもとても大切で囃子ならではの魅力だと思います。
今回はより研ぎ澄まされた"邦楽囃子"をイメージしているのでシンプルな構成になりそうです。



――こうした邦楽囃子の魅力を駆使してこれまでにもいろいろな曲を作られているとお聞きしています。今回は、「国立劇場開場50周年を寿ぐ」というテーマで新曲『鶴の寿』を作調されていますが、どんなお気持ちで作られましたか。


呂英) 「日本の太鼓」ということで太鼓を主奏楽器とした今までにはないような祝儀曲をと、まずはここからスタートいたしました。






考えたのは、大劇場という大きな空間の中での演奏になりますから、音だけでなく視覚的な要素も加わればより面白くなるのではないか、ということ。そこで、音や視覚などすべてにおいて立体感を演出することを心がけ、響きや空間を最大限に生かした壮大さ、楽器だけでなく掛声や唄などの人の声も用いながら祝いや喜びを言葉でも伝え、そしてかっこいい(笑)という、盛り沢山のことをイメージしながら、当然、何よりも50周年に相応しい曲を目指し、試行錯誤いたしました。


――お話を伺っているとかなり魅力満載な曲のようで期待も大きく膨らむのですが、新曲の聞きどころを教えてください。


呂英)

これはもう、全てです!(笑)


――そうですよね(笑)それでは最後に一言お願いします。


呂英)

囃子の魅力と可能性を少しでも感じて頂けましたら幸いです。



――本日はどうもありがとうございました。『鶴の寿』楽しみにしています。


 日本のさまざまな伝統的な楽器を駆使して和のリズムを奏でる邦楽囃子。呂英さんのお話を伺っていると伝統の重みを感じながら、新たな表現を模索する様子がひしひしと伝わってきます。是非、新作『鶴の寿』をお聴きいただき、〝新しい邦楽囃子〟の萌芽を感じながら、50周年記念の「日本の太鼓」をお楽しみください。


 

公演情報の詳細はこちら
国立劇場9月特別企画公演「日本の太鼓」

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