50周年記念公演ニュース

2016年09月05日

国立劇場開場50周年記念
9月文楽公演初日を迎えました

 9月3日、国立劇場開場50周年記念9月文楽公演が初日を迎えました。
 初日は大勢のお客様にお越しいただき、50周年記念公演は賑々しい幕開けとなりました。

 第一部、第二部で通して上演する『通し狂言 一谷嫰軍記』。
 初段「堀川御所」「敦盛出陣」、二段目「林住家」、三段目「弥陀六内」 が東京・国立劇場で上演されるのは41年ぶりです。

第一部(午前11時開演)

 第一部では、初段と二段目を上演します。
 物語の鍵となる人物である無官太夫敦盛。「敦盛出陣」では、敦盛の出自の秘密が明かされます。自分の運命と誠実に向き合う敦盛と、一途に敦盛を想う玉織姫の二人の関係は、続く二段目で悲しい結末を迎えます。 
 


『一谷嫰軍記』「敦盛出陣」

 二段目「組討」で刀を交える熊谷次郎直実と敦盛。直実は一度は敦盛を組み敷きますが、幼さが残りながらも気高く振る舞う姿を見て、逃がそうとします。しかし、そこへ現れた平山武者所にこの様子を目撃され熊谷は裏切りの疑念を掛けられます。敦盛は武士としての信念を貫く姿勢を変えず、早く疑念を晴らすためにもと、己の命を差し出します。苦悩の末に、刀を構える直実の表情には、耐えがたい悲しみの表情が浮かんで見えます。
 三段目「熊谷桜」「熊谷陣屋」の伏線となる重要な場面で、この時の二人の姿により、物語の悲劇性が一層際立ちます。


『一谷嫰軍記』「組討」

 上演の機会が稀な「林住家」では、初段「堀川御所」で源義経より岡部六弥太忠澄に託された、流しの枝の行方が描かれます。
 平家の武将・平忠度の葛藤と決意が語られるこの場面。忠度が自らの運命を悟り、恋人の菊の前に別れを告げたところへ、不意に源氏方の梶原景高が軍兵を引き連れ現れます。怒りのあらわな忠度が見せる大立ち回りは迫力があります。

第二部(午後4時開演)


 初日の第二部では、国立劇場開場50周年記念公演の幕開けとして、独立行政法人日本芸術文化振興会理事長の茂木七左衞門より、お客様の永年のご愛顧への感謝の気持ちを込め、ご挨拶を申し上げました。
 ご挨拶の後には、吉田簑助師より茂木七左衛門へ花束をいただきました。
 ご挨拶と花束贈呈の様子を動画でお届けいたします。 

 第二部の幕開きは、国立劇場開場50周年を祝した『国立劇場五十周年 寿式三番叟』です。
 能舞台を模した松羽目の舞台で、翁・千歳・三番叟が祝祭性溢れる舞を見せます。
 舞台に並ぶ太夫と三味線の姿も圧巻です。 
 


『寿式三番叟』

 


『寿式三番叟』


 続いて『一谷嫰軍記』の三段目の上演です。
 「脇ヶ浜宝引」は、長い通し狂言の中で雰囲気の変化を楽しむことができる“チャリ場”の代表的な場面です。登場人物の間で繰り広げられる可笑しみ溢れるやり取りを、豊竹咲太夫が巧みな入れ事(アドリブ)を効かせて語ります。ぜひ劇場でお楽しみください!


『一谷嫰軍記』「脇ヶ浜宝引」


『一谷嫰軍記』「脇ヶ浜宝引」

 そして物語はクライマックスの「熊谷桜」「熊谷陣屋」へと向かいます。
 想像を絶する覚悟のうえ熊谷が守り抜いたものとは…?



『一谷嫰軍記』「熊谷陣屋」

 『一谷嫰軍記』をより楽しんで頂くために、9月文楽特設サイト内にスペシャルコンテンツをご用意いたしました。出演者からのメッセージ動画や、より物語を楽しむためのコラムを公開しています。こちらより、ご覧ください。

 国立劇場開場50周年記念9月文楽公演は、記念公演の開幕に相応しい時代物の大作『通し狂言 一谷嫰軍記』と華々しい『国立劇場五十周年 寿式三番叟』です。
 芸術の秋の始まりに、ぜひご来場ください!


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