50周年記念公演ニュース

2016年09月26日

【10月・11月・12月歌舞伎】【12月文楽】『仮名手本忠臣蔵』
~さまざまなジャンルで描かれる「忠臣蔵」~

 史実の「赤穂事件」(元禄14~15<1701~1702>年)を題材にする作品や、
 事件そのものの代名詞である「忠臣蔵」。
 「忠臣蔵」という言葉を初めて使い、世に広めた最高傑作『仮名手本忠臣蔵』を、
 国立劇場開場50周年である本年、
 歌舞伎では10月、11月、12月の3ヵ月に渡って、
 文楽では12月に、
 通し狂言で上演します。
 時代物の大作『仮名手本忠臣蔵』を歌舞伎と文楽で楽しめるまたとない機会です。

 ~いろいろなジャンルで語り継がれる「忠臣蔵」~

 『仮名手本忠臣蔵』は、「赤穂事件」から約50年後に、竹田出雲・三好松洛・並木千柳の三人により人形浄瑠璃(文楽)のために書かれた作品です。たちまち人気となり、すぐに歌舞伎にも移されました。以降、様々な伝統芸能のジャンルで「忠臣蔵」は語り継がれています。
 そしてその多くは『仮名手本忠臣蔵』の影響を受けています。

 ■講談■
 講談では、「赤穂事件」決着直後から赤穂義士たちを主人公とした「義士伝」が、史実に沿って語られていました。
 『仮名手本忠臣蔵』が義士劇の決定版となってからは、講談でも実名を使いながらも『仮名手本忠臣蔵』における虚構をふまえた「義士伝」や「外伝」が次々と生み出され、また歌舞伎や文楽にも影響を与えることもありました。

 ■落語■
 江戸時代に講談と人気を競った落語でも『仮名手本忠臣蔵』を題材にした噺が人気を博しました。
 そのまま物語を演じるのではなく、すでに観客の中でお馴染みとなっているあらすじやエピソードを、滑稽な笑いのたねとしたり、裏話などの設定に用いたりすることが多いようです。
 代表作としては、『仮名手本忠臣蔵』を演じる役者の苦労を描いた「淀五郎」や、芝居(=歌舞伎)に夢中になった若旦那を描く「七段目」などが有名ですが、他にも数多くの噺があり全ての段に関連する落語が存在すると言われている程、江戸の庶民に「忠臣蔵」が浸透していたということが伺えます。

 ■小説■
 明治時代になって、日本に近代的な小説が生まれてからは、より新しい切り口や解釈による「忠臣蔵」ものが次々と書かれました。
 芥川龍之介の『或日の大石内蔵助』や大佛次郎『赤穂浪士』、井上ひさし『不忠臣蔵』など、斬新な解釈や、義士以外の人々に焦点を当てた物語などが生まれ、「忠臣蔵」の新たな広がりを感じます。

 ■バレエ■
 「忠臣蔵」はバレエにもなっています。
 バレエでは、歌舞伎好きで知られるモーリス・ベジャールが、『仮名手本忠臣蔵』を題材にした『ザ・カブキ』を、東京バレエ団のために作り、海外でも高い評価を得ました。音楽は、黛敏郎(まゆずみとしろう)。1人の現代青年が一振りの刀を手にしてタイムスリップするこの作品は、女性が中心となることが多いバレエではめずらしく、男性を軸として描かれていて、とくに壮大な討ち入りの場面は注目を集めました。
 『ザ・カブキ』の初演は、1986年です。そして本年、『ザ・カブキ』が初演30周年として東京バレエ団により新国立劇場にて上演されます(10月14日~16日,主催:公益財団法人日本舞台芸術振興会)<公演詳細公式HPはこちら(外部リンク)>。

 今もなおさまざまなジャンルで「忠臣蔵」がとりあげられています。上記にご紹介した以外にも映画、テレビドラマ、そしてオペラにも「忠臣蔵」を題材にとった作品があります。
 国立劇場の10~12月の歌舞伎と、12月の文楽で楽しんでいただくのはもちろん
 いろいろな「忠臣蔵」に触れてみてはいかがでしょうか。

○10・11・12月歌舞伎公演特設サイトはコチラ
○12月文楽公演詳細はコチラ

○文化デジタルライブラリー演目紹介『仮名手本忠臣蔵』<歌舞伎>はコチラ

○文化デジタルライブラリー 文楽作品解説 『仮名手本忠臣蔵』〈文楽〉はコチラ 

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